残業なし、給料34万、人間関係よし、の外資系企業の事務職をやめたけど後悔してない

勤めていた外資系企業を今年の夏に退職しました。福利厚生も、人間関係も良い。100万円近いボーナスも出る正社員の立場を捨てました。でも後悔は一切ありません。居心地のよい会社をやめても悔いはない。その理由を正直に書きます。

女性が働きやすい会社でした

最初に、どのくらい働きやすい会社だったかを書きますね。

まず、福利厚生

通常の企業にある福利厚生はそろっています。ユニークな制度にスポーツ費用の助成がありました。

ジム会員の費用や、健康維持のために通ったスポーツ教室の料金を、会社が半額出してくれるのです。
ジムやクラブの指定は一切ありません。

私は、自宅近所で通っていたヨガやテニススクールの費用を申請していました。テニススクールの料金は、月1万円だったのですが、半分は会社が出してくれるので、月5千円で通えるというわけです。

たまに泳ぎに行く市民プールの利用料も助成してもらってました。1回500円だったのですが、こちらも会社が半分払ってくれるので、250円で利用できる。やすい。

有給休暇も取りやすかったです。

私が勤めていた会社では、部下の有給休暇の取得率が悪いと、上司が怒られます。できる社員ほど、計画的、かつ定期的に有給休暇を取得しているので、有休をとりずらいという雰囲気はありませんでした。

給料も良かったです

退職時の基本給は34万円(額面)でした。これとは別に、ボーナスももらえます。

残業もなく、出張もない事務職であったことを考えると、悪くない給料です。

 

在宅勤務も可能です。私は、妊娠中に早産の危険があったので、家から仕事をさせてもらえました。健康問題がなくても、たとえば通勤時間が長いといった理由でリモートワークも可能でした。

 

職場の人間関係も良かったです。優秀な人が多くて、仕事上で刺激を受けることもありました。また、仕事の後や、週末に同僚とテニスをしたり、フットサルをしたこともあります。

 

残業はない。人間関係も良い。有休はとりやすい。給料もそこそこ。絵に描いたようなバラ色の企業です。この記事を書いていて、本当に理想的な職場だったなと改めて思います。こんな会社ねーよ、って言われそうな会社が東京の赤坂に実際にあり、そこで勤めていました。

 

辞めて悔いなし

では、なぜ辞めたのか?

直接的な理由は、夫の転勤でした。夫が東京から大阪への転勤を命じられたのです。乳幼児が2人いるので、夫婦どちらかの単身赴任は考えられません。

 

で、退職して後悔したか?

後悔は全くしていません。

 

こんなにも働きやすい会社をやめたのに、なぜ後悔がないのか。それは、仕事の内容に満足できなかったから、です。

私の当時のポジションの名称は、「データアナリスト」でした。どんな仕事をするのか。

社内のデータベースから集められたデータを整えるのがメインの仕事です。エクセルにまとめたり。パワーポイントにまとめたり。うん、雑用とも言えるね。

これが、私がしたい仕事なのか。
この仕事で給料をもらっても良いのか。

仕事をしていて、常に感じていました。

 

在職中に、「あと20年でなくなる50の仕事」という本を読みました。

私の仕事、あと20年どころか、明日なくなるかも。そう思いました。

データを集めたり、まとめたり。人間がするよりも、AI(人口知能)に作業をさせた方が、速い。間違いがない。

自分の仕事に物足りなさを感じていたものの、他のやりがいのあるポジションへ移る希望を出す勇気もありませんでした。

いつ熱を出すかもしれない子供がいる身では、会社という組織の中で、新しいポジションにチャレンジすることができませんでした。

マミートラックという言葉があります。育児をしながら働く女性たちの中には、昇進に縁がないキャリアコースにおかれる状況をさす言葉です。

「ワーキングママ」というと、聞こえはカッコイイけど、現実は仕事内容に満足できず、このままでよいのか、悩んでいました。

 

環境が良いだけにやめれなかった

子供が小さい間は、「事務職」と考える方も多いかもしれません。出張もないし、チーム内でワークシェアもしやすい仕事ですから。

でも、別な見方をすれば、子供との時間を捨ててする仕事なのだから、やりたいこと、スキルアップできることをしたほうが良いと思います。

私が、子供と過ごす時間を削ってまで、会社でしていた仕事は、

  • 自分でなくてもできる
  • キャリアアップにつながらない
  • そのうちAIにとってかわられる

と自分では感じていました。

退職してみて、どんなに良い職場でも、仕事に満足できなければ辞めて悔いはないのだな、とわかりました。

働く環境が良いだけにやめれないでいた仕事を、「夫の転勤」という転機からやめることができた。背中を押してもらって、これで新しい道にすすめる、とホッとしたのです。