60万円がパア、京都造形芸術大学の通信教育部(建築学科)を2年で退学。

Leaving the Kyoto-art university

2年間通った京都造形芸術大学の通信教育部を退学しました。当記事では、在学中の費用や学生生活の感想、そして退学に至った理由について明かします。

京都造形芸術大学って?

京都造形芸術大学

京都造形芸術大学の正門(京都市左京区)

京都造形芸術大学は京都にある私立大学です。校舎は東京にもあります。

大学の特徴として、

  • 通信教育部がある
  • 資格に強い(教員資格、博物館学芸員、建築士の受験資格など)

の2点が挙げられます。

そのため京都造形芸術大学の通信教育部は、高校卒業に働きながら大学に行きたい若者や、すでに大学を卒業したけど資格取得を目指す社会人に人気です。

私は資格目的で入学しました。2人目の妊娠が判明した時に、「産休・育休を利用して新しいことを勉強したい」と考えました。そこで、建築士の受験資格を取得しようと考えて京都造形芸術大学の建築デザイン学部に入学を決めました。

入学して気がついたのですが、主婦やシニア世代の方が多いのも通信学部の特徴です。

シニア世代の方は資格目的よりは写真や絵画などの趣味を極めたいという向上心から入学されている方がたくさんいました。なかには90代で卒業された方もおられます。

京都造形芸術大学の知名度

私は人生の大半を東北と東京で過ごしたので、関西圏の大学に詳しくありません。

京都造形芸術大学を知ったのは、社会人になってから「資格の取れる大学」をネットで検索したのがきっかけです。

京都造形芸術大学に入学した後、京都の人と話し合う機会が増えてから気がついたのですが、京都ではそれなりに名前の知れた大学でした。

京都出身のひとと話していて、「どこの大学?」と聞かれることはなかったです。

京都造形芸術大学の講師陣

京都造形芸術大学の建築学科に入学して感じたのは、非常勤の先生が多いなということです。

私が講師と実際に接するのは、スクーリングという大学での授業の時でした。その時の講師は現役で活躍されている建築士の方がほとんどでした。

現役の建築士にしかできない現場の話で生徒のモチベーションを上げて下さる素敵な先生がおられました。

京都造形芸術大学で好きな事を学べる

大学を選ぶにあたり、大切なのは知名度や評判ではなく、何を学びたいかです。

京都造形芸術大学のオープンキャンパス(高校生むけの大学案内)の日には、たくさんの高校3年生が保護者といっしょに大学に来ていて。みなさん目がキラキラと輝いていたのが印象的でした。

京都造形芸術大学の卒業生である女優の黒木華さんは、演技が好きだったので京都造形芸術大学の芸術学部映画学科俳優コースに入学されたそうです。

京都造形芸術大学には、「自分の好きなこと」を学びたい方が集まるんでしょうね。

京都造形芸術大学は最短2年で卒業できる

京都造形芸術大学には、3年次編入というシステムがあります。

すでに他の大学を卒業している人は、3年次から入学が可能で、最短で2年間で卒業できるというものでした。私もこの3年次編入で入学しました。

3年次編入で入学すると、基本的に専門科目だけの履修ですみます。なので、語学や体育、一般教養の単位は履修しなくて良い。専門科目を集中して勉強したい社会人にとってはありがたいですね。

京都造形芸術大学に私がつぎこんだ費用

ここでは、大学で学ぶ上でのお金の話です。私は2016年4月に入園しました。当初、学生生活にかかった費用を細かく計算しようと、出費を逐一メモしました。

このメモによると、入学から2ヶ月で422,640円も使っています。

日付金額(円)項目

4月11日

373140

入学金

4月11日

340

振込料

5月16日

11593

道具

5月14日

21009

材料

5月16日

428

紙やすり

5月18日

2090

タクシー代

5月22日

14040

Vectorworks
合計

422640

2016年と2017年の2年間在籍していました。

在学2年目の大きな出費は、2017年4月に支払った1年分の授業料(約30万円)です。

スクーリングでは毎回1万2千円の受講料。そして、そのスクーリングには自動車で通っていたので、西宮市と京都市の往復の高速代、ガソリン代を考えると。。。

この記事のタイトルには「60万」と書いたけれど、実際には入学から退学までの2年間で80万円以上は確実にお金を使っていた計算です。

建築学部は費用が高い

私が所属していたのは、建築デザイン学科です。

建築学科は模型をつくるための道具・材料に費用がかさみます。

上記の費用メモにある「Vectorworks」というのは、製図ソフトのことです。通常の購入ではなく、学生版(1年間使用できる)を一般価格より安い値段で購入できるのですが、それでも1万円以上します。

製図ソフトの話で思い出しましたが、建築デザイン学部はスクーリングの製図の授業ではノートパソコンを持っていく必要があります。

それなりのスペックのノートパソコンが必要なので、私は新規購入しました。購入したパソコンの価格は14万円でした。パソコン代も費用に入れると、つぎ込んだ費用は総額100万円を超えますね(汗)

【関連記事】
建築学部はお金がかかる?製図道具や模型製作の費用を安く済ませる方法

京都造形芸術大学を退学した理由

100万円ちかくの大金を使ったのに、なぜ退学したのか。一番の理由はスクーリングに通うのがストレスだったからです。

通信制の場合、単位取得に必要なのは、

  1. レポートの提出
  2. 作品課題の提出
  3. 試験の受験
  4. スクーリング

の4つです。

このうち、子持ちママにとって特に大変なのは、4)スクーリングでした。

スクーリングは、土日の2日間にわたって大学で行われます。時間も9:30から17:30までのフルタイム。

私がスクーリングを受講する日は、夫が自宅で子守りをします。夫は平日の激務で疲れているのに、週末も子育て。妻として申し訳ない気持ちでスクーリングに通いました。

京都造形芸術大学へ入学する前に、「スクーリング時は託児所が利用できる」とパンフレットに記載されていたので、安心していたのです。

ところが、実際は大学の託児所がオープンしているのは、1年のうちの夏・冬の各2週間だけでした。

託児所の利用を考えている方は、入学前に託児所の開設期間と場所の2点を確認してください。

一度も来校せずに大卒資格がとれる通信制大学がある

私はスクーリングの負担が大きすぎて京都造形芸術大学を退学しました。

通信制大学を探している方は、入学を決める前にスクーリングの回数を確認して、私のような失敗をしないでくださいね。

通信制の大学の中には、八洲学園大学のように一度も来校することなく大卒資格がとれる大学があります。

八洲学園大学では大卒の学位はもちろん、図書館司書や学芸員といった国家資格を取得することも可能なので、通信制大学を探している方は八洲学園大学の公式サイトから資料を郵送請求(無料)して自宅でゆっくり検討してください。