子供が通学拒否したら?髭男爵の「ヒキコモリ漂流記」の読書感想

ルネッサーンスの芸で一躍有名になった芸人コンビ髭男爵。メンバーの山田ルイ53世さん(以下、山田さん)が執筆した「ヒキコモリ漂流記」を読みました。

約6年間のヒキコモリ体験

山田さんは、中学2年の時から20歳になるまで、6年間ヒキコモリをしていた過去があります。

10代の6年間って、長いですよね。

私は若い時は、1日がすごく長く感じました。大人になると時が経つのは残酷なほどに速く過ぎるのですが。

14歳の若さで、隠とん生活に入った山田さんは、「人生が余った」と感じていたそうです。

芸人として人を笑わせる仕事をしている山田さんが、少年時代に長い間ヒキコモリをするようになった原因は?本では詳しく書かれています。

 

勉強が出来すぎた

山田さんは、小学生の頃から勉強も運動も抜群に出来たそうです。

学年に1人か2人、いましたよね。スター的な存在の生徒が。

山田さんは、頭の中で同級生を「自分と同じ主役」レベルと「脇役」レベルに選別していたというのだから、自分は特別!と小学生の頃から感じていたのですね。

主役クラスの山田少年。バレンタインにはチョコレートを沢山もらって、ご本人曰く、「人生のピークが小学生の頃に来てしまった」とのこと。

スーパー小学生の山田さんは中学受験に見事合格。自宅から遠くはなれた私立中学に通うことになります。

 

私立中学でのコンプレックス

山田さんが通った私立中学の生徒は、お金もちばかりでした。経済的格差は、お弁当の具に如実にあらわれ、山田さんは隠れるようにして食べます。

自宅から遠い中学だったので、朝夕の満員電車での通学からくる身体的疲労も相当なものでした。

ある朝、山田さんは、通学途中にウンチをもらしてしまいます。

つもり重なった精神的、肉体的疲労。ウンチ事件をきっかけに、山田さんはヒキコモリ生活に突入します。

 

読書感想

山田さんは、勉強も運動も出来すぎたことが災いしてヒキコモリ生活に入りました。

自分は出来る子だ、という山田さんが書くところの「神童感」が邪魔してヒキコモリ生活から抜け出せなかった。

子供がヒキコモリになる原因は様々です。勉強についていけなかったり、学校でイジメにあったり。

もしも我が子がヒキコモリになったら。どうしますかね。

「ヒキコモリ漂流記」を読むと、山田さんのご両親は、ヒキコモリ前の山田さんが優秀過ぎたので、子供のヒキコモリという現実に向き合うことが難しかったようです。

山田さんの父は、山田さんがヒキコモリ中に会社の女性と浮気に走ってしまうし。

テレビ番組「ワイドナショー」に山田さんが出演されていた時に、ヒキコモリの過去について山田さんが話された際に、ダウンタウンの松本さんが、

「6年間って結構な長さだね」とコメントされていました。

10代は、友達と遊んだり、甘酸っぱい恋をしたり。大人になったら出来ない体験を子供にはして欲しいな。

もしも、自分の子供がヒキコモリしたいと言いだしたら。怒るのではなく、話を聞いて、子供と向き合いたいです。

その上で、子供が前向きに社会と関われる環境には通っている学校の他に何があるか?子供と一緒に選択肢を探してあげられる親になりたいな。

そのためには、子供が正直な気持ちを話してくれるような親子関係の構築が日頃から大切ですよね。

以上、「ヒキコモリ漂流記」を読んでの感想でした。