子供の障害をきっかけに、約20年間ひきこもりを経験した女性が絵本を自費出版されました。彼女の名前は小林典子さん。絵本のタイトルは「笑顔のまほう」です。
作者の小林典子さんについて
小林さんは、25歳で結婚され、勤めていた会社を寿退社します。翌年には子供に恵まれました。長男の弘児さん(現在は27歳)に知的な障害があると分かったのは彼が1歳半の時だそうです。
長男の障害に悩み、同じ年頃のお子さんと比較しては落ち込むことが続く生活。長男の特別支援学校の送迎や、必要な買い物以外は自宅にこもり、約20年間のひきこもりを経験されたそうです。
辛い毎日を過ごされた小林さん。自分の中にあるネガティブなものをポジティブに変えていくように日々心の中を見つめることで、少しずつ変化が生まれたと言います。
心のあり方が変わると、世界がかわる
「笑顔のまほう」では、小林さんの実体験、そして立ち直りの軌跡が描かれています。
主人公みるちゃん(小林さん)は、子供に対して「トゲトゲ光線」を出していましたが、「ハート光線」を出すようになると、周囲に笑顔が増えるようになることに気がつきます。
子供に障害が有るなしにかかわらず、育児ではイライラしてしまう場面、ありますよね。私は、今日も朝から1歳半の次女に鬼のような形相で大声をあげてしまいました。理由は、次女が麦茶を飲むと言っては放り投げ、飲むと言っては放り投げを繰り返したから。
冷静になって振り返ると、些細なことでよくもあんなに怒ったよなぁ、と自分が情けなくなります。心に余裕があれば、麦茶のことで声を荒げたりはしないんです。でも、精神的に辛いと、トゲトゲ光線を子供に対して爆発させてしまう。
今朝は、次女の大量ウンチがオムツから漏れていた。現在第3子を妊娠中でお腹が重くて苦しい。体重増加で腰痛がひどいのに長女も次女も抱っこをせがんでくる。という小さな、でも確かな負担が心の中に積み重なっていました。
怒りそうになたら、自分を撫でよう
家族に対してトゲトゲ光線を放出すると、出した後に必ず後悔します。では、どうすれば育児中にイライラを特に子供に対してぶつけずに済むか?
著者の小林さんは、絵本の中でイライラしたときの対処法を以下のように表現しています。
その日からみるちゃんは、いつも自分の心に中も注目しました。プンプンおこることがあると、「よしよし」と、自分の胸をさすりました。心がイライラすると自分の頭を撫でました。そうして、いつもいつも心がハートでいっぱいになるようにしました。(「笑顔のまほう」より)
これからは、子供に怒りたくなったときは、まず自分の胸をさすり、頭を撫でてみたいと思います。
育児真っ只中のパパ、ママ。そして、保育関係者の皆さん、「トゲトゲ光線」ではなく「ハート光線」出していきましょう。
追記(2018年4月23日)
「笑顔のまほう」の作者である小林典子様から「ブログでの紹介をありがとうございます」とのメッセージを頂きました。
まさか、作者の方に読書感想文を書いたブログ記事を読んで頂けるとは。ブログを書いていて、本当に良かったなと改めて実感しました。小林様、ありがとうございます!